図面をデータ別または属性別に表示する
Vectorworksオブジェクト、とりわけBIMオブジェクトには大量のデータやレコード値が組み込まれており、一度に複数のオブジェクトを処理する場合は特に、これらのデータやレコード値が常に表示されているわけでも、簡単にアクセスできるわけでもありません。データの可視化を利用すると、データの「全体像」を確認できます。つまり、ユーザーが指定する関数、オブジェクトタイプ、値または値の範囲、または連結されているその他すべてのレコードパラメータに従い、一般的か特殊かに関係なく、さまざまなデータに基づいて描画図形が表示される集約的かつ動的なビューが得られます。これはグラフィックまたはビジュアルによるレポートと考えることができ、1つのデータセットをさまざまな方法で表現できます。
データの可視化により、現在クラスの表示に使われている外観をすべて上書きすることができます。ビューポートでは、作業が簡単かどうか、あるいは上書きのニーズにぴったり合うかどうかを判断して、データの可視化またはビューポートクラスのいずれかを選択します。データの可視化はビューポートクラスよりも優先されますが、データの可視化でその他のオブジェクトをグレイにするを選択していない限り、通常どおり描画されたオブジェクトにはビューポートクラスが適用されます。
データの可視化は、エラーのチェックや計画の簡単なチェック、最終的なプレゼンテーションに向けた図面またはシートレイヤビューポートの色分けなどを行う場合に便利です。データの可視化の例を以下に示します。
居住者、用途、床面積の値の範囲や、その他のレコードまたはパラメータのプロパティに従ってスペースオブジェクトを表示できます。
壁の高さに従って値の範囲を色分けし、正しい高さにない壁を一目で特定できます。
構成要素のマテリアルを識別することができます。
顧客にプレゼンテーションをするときに、テクスチャを上書きして別の外観または仕上げを提示することができます。
データの可視化は保存してデザインレイヤに適用できるほか、シートレイヤ上のビューポートにも適用できます。可視化を変更すると、変更内容はすぐに全体に適用されます。データの可視化は表示バーで簡単にオンまたはオフにでき、データの可視化またはオブジェクトの属性のいずれかで図面を表示できます。複数のデータの可視化を選択して一度に表示できます。
データの可視化は現在のファイルだけでなく、ユーザーフォルダやワークグループフォルダにも保存できるため、他のファイルで使用したり、組織内の他者が使用したりできます。
ワークシートには、保存済みの可視化またはビューポートに適用している可視化を参照することで、可視化を図形のイメージに適用できるイメージ関数があります。ワークシート関数を参照してください。
図面に<なし>以外のデータの可視化を選択している場合、白黒表示およびカラーレイヤのファイル設定は適用されません。